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2006年 02月 09日
高校生のみなさんに伝わるかどうかわからない話をしてしまいます。
私は「『NHK少年ドラマシリーズ』という単語を聞いて胸をときめかす」派に属しています。 このブログを読んだ人の中に「あぁ、わかるわかる」と感じた人いますか? 感じるか否か。 その答えによってその人の世代の程が知れるというものです。 『少年ドラマシリーズ』。かつて70年代にNHKが放映した少年向け連続ドラマ。 中でも人気だったのが学園SFものでして、タイムマシンやら超能力やら、現実世界を脅かす力に、高校生・中学生が立ち向かう、という類のものでした。 『タイムトラベラー』『未来からの挑戦』なんて、まあ10代にはおよそ伝わりますまい。 とまれ、ドラマに夢中になった私は当時小学低学年だったのですが、観ながら感じていたのは、 「クラスメイトが困難に立ち向かった時に組んだチームワークってかっこいいなぁ」 ということでした。 平凡な子、優等生、やんちゃな女の子、のんびり屋、一匹狼。 それまで空気のような存在にしか思っていなかったクラスメイトが、超次元の脅威に対抗すべく仲間となっていく。 その過程で語り合うお互いの内面。即時的なスクラムはやがて濃密な人のつながりへと結束していくのです。 低学年からするとですね、 「このおねえちゃん、おにいちゃんたち、かっこいいなぁ」 という羨望でしたね。 ちなみにこのドラマシリーズ、ビデオに出てないのですね。 調べたらマスターテープを消去しちゃったんですって。 寂しいなあ、と思っているわけですが、そんな私のエアポケットを見事に埋めてくれるのが岡田淳なんですね。 元教師ならではの、現実に即したクラス描写に基づく「小学校ファンタジー」。 岡田淳の特徴として、長・中編のわりに物語が始まってから結末までが実に短い。 ときに10日間のストーリー、ときに2日のストーリー。 1時間の出来事を描いたかと思うと、中には2分間だけの冒険を一冊にしていたりします。 この本は月曜から土曜日までの6日間のストーリーです。 「世界中の時間が止まってて自分だけ体を動かすことができたら・・・」という大抵の人が空想するそんな状況にたどり着く手段を発見したのは6年生の賢くん。 4時間目の途中に鳴り響く正午のサイレンの間だけ彼は自由な空間を冒険できるのです。 やがて賢くんと同じようにその世界に行き来できるようになったクラスメイトが増えてくるのですが、毎日の教室とはまったく異なる一面を見せるんですね。 おしとやかな子がおてんばだったり、ガリ勉の子がなまけんぼだったり。 ともかく仲間となったクラスメイトは、時間が止まった“おまけの”世界の謎を探るべく冒険を始めるのでした。 もちろん徐々に「結束」しながらですよ。 あったあったこんな感じ。 ノスタルジックな気持ちに浸りながら、快く読了できました。(に)
by asadoku
| 2006-02-09 19:30
| 本の紹介(に)
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